東方緋想天外伝 紫と天子の入れ替わり   

2009年 01月 05日

博麗神社の2度目の倒壊以来、私は八雲紫が苦手になってしまった。
天人であるこの私、比那名居天子が地を這う土臭い妖怪ごときに怯えるのはプライドが許さないのだけど、あのときボコボコにされた痛みと恐怖はなかなか忘れられるものではない。
とはいえ、退屈な天界にずっといるというのも耐えられない。
そんなわけで、博麗神社あたりに遊びにいこうと地上に降りてみたら・・・
八雲紫にみつかってしまった。


「あらあら、まだこんなところをウロウロしてるなんて・・・まだ懲りてないらしいわね」

「べ、別に私がどこに行こうと勝手でしょ、賤しい妖怪ごときにあれこれ言われたくないわね」

売り言葉に買い言葉、精一杯強がってみた。

「妖怪ごとき・・・ね、じゃあ一度、その妖怪ごときになってみたらいいわ」

「え?な、なに言って・・・」

そう言い終えないうちに、スキマを使って、紫は私の目の前に移動していた。

「きゃ・・・」

「うふふふ、捕まえた」

「は、離して・・・」

「安心しなさい、すぐ済むわ」

八雲紫は私を抱き締め、そして唇を重ねてきた。
その瞬間、一瞬だけ意識が飛んだ。
次の瞬間、私は慌てて相手から身を離していた。
そして、目の前にはスキマ妖怪ではなく・・・見慣れたはずの、天人が居た。

「ど、どうして私がそこにいるの!?って、声が・・・私のじゃない!?」

「うふふ、さっきキスをしたときに、私と貴女の精神と肉体の境界を操ったのよ。つまり・・・身体が入れ替わったというわけね」

目の前の「私」が、妖しい笑みを浮かべて私にむかって説明していた。
私は慌てて自分が着ている服や、自分の髪を見た。
服は紫と白の導師服、髪はウェーブがかった金髪。間違いない。

「わ、私が八雲紫になってる・・・!?」

「だから言ったでしょ、入れ替わったって。さあ、これで今日から貴女は妖怪よ。もう天界には帰れないわねぇ」

目の前の私がニヤニヤと、実に楽しそうにこちらを見ている。
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by tohotoho2 | 2009-01-05 02:59 | 東方入れ替わり小説

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