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十六夜咲夜と玉兎の入れ替わり   

2009年 01月 06日

東方永夜抄外伝
永遠亭急襲!!~蓬莱山輝夜を抹殺せよ~
第1話
十六夜咲夜と玉兎の入れ替わり




幻想郷から遠く離れた地、月。
今、この月から大部隊が幻想郷に送り込まれようとしていた。

月の上層部は、遥か昔に月を捨て地上に降りた大罪人・蓬莱山輝夜を始末したいと考えていた。
そして今、玉兎の中でも選りすぐりの精鋭たちによる大部隊が、幻想郷に侵入した。

その玉兎の中の一人が、夕闇迫る中、買い物帰りのメイド・十六夜咲夜に急襲をかけていた。
しかし、その実力差は大きく開いており、戦闘突入後、数分も経たないうちに、玉兎は全身にナイフを突き立てられていた。

「十六夜咲夜・・・これほどの実力の持ち主だったとは・・・」
「ふう、突然襲ってきたかと思えば、とんだ雑魚だったわね。早く紅魔館に帰りたいのだけど・・・とりあえず、あなたたちの目的とリーダーの居場所ぐらいは吐いてもらおうかしら」

咲夜は玉兎にとどめをささず、捕まえて紅魔館に連れ帰り、できるかぎり情報を引き出そうとした。
しかし、それがいけなかった。

「ふふふ、十六夜咲夜、その強さ、その身体・・・気に入ったぞ」
「なに?妙な動きをしたら・・・」

しかし、咲夜が時を止めるより早く、それは発動した。
玉兎は身体を大の字にし、大声で叫んだ。

「チェーーーーーーーーーーンジ!!」
「え・・・?きゃーーーーーーーーっっ!!」

玉兎の口からどす黒い閃光が飛び出し、咲夜の口に入っていった。
そしてすぐさま、咲夜の口から青白い閃光が飛び出し、玉兎の口に入っていった。
思わぬ攻撃をくらって、目を見開いて驚きの表情を浮かべていた咲夜は一転、口の端をつり上げ、今まで見せたことのないとてもいやらしい下品な笑みを浮かべた。

「くくく……成功だ」

一方、得意げな表情を浮かべていた玉兎は、目を見開いて驚きの表情を見せている。

「な……なにが起こったの?」

「ふ・・・ふふふ、手に入れたぞ、十六夜咲夜の身体を」
「ぐっ・・・こ、この痛みは!?」

玉兎は全身にナイフの痛みを感じていた。

「まさか・・・これは!!」
「ふふふ、そうだ、俺とお前の身体を入れ替えさせてもらった」
「ゆ、油断したわ・・・」
「さあ、自分のナイフをもっと受けるがいい!」

咲夜はありったけのナイフを取り出し、その全てを玉兎に投げつけた。
玉兎は傷ついた身体でそれらのナイフを回避できるはずもなく、傷ついた身体でナイフを受けとめ、宙を飛ぶ力を失い、地面に向かって墜ちていく。

「ふふふ、まあ死ぬことはあるまい。ただ、その傷ついた身体ではしばらく動くことすら敵わんだろうがな。今から俺が・・・いえ、私が十六夜咲夜よ」

咲夜の身体の支配権を手に入れた玉兎は、咲夜の記憶を読み取った。

「永遠亭・・・そこに輝夜はいるのね。この身体なら仮に戦闘になっても互角に戦えるわね・・・ふふふ、本当にいい身体を手に入れたわ」

咲夜は自分が着ているメイド服のスカートをめくりあげ、今穿いている黒のレースのパンツを見て顔をニヤニヤさせている。

「あら、黒なのね。まあ、予想通りだわ。それにこのスカート、なんて短いのかしら。普通に立っていてもパンツが見えそうだわ」

咲夜は空中で立ったままくるくるとその場で回転してみせる。その回転に合わせて、スカートがふわりと広がり、中の黒レースのパンツがはっきりと見えた。

「他人にパンツを見せるためにわざと短いスカートにして悦んでいるのね、なんて淫乱なメイドなのかしら」

次に咲夜はメイド服ごしに自分の身体を両腕でぎゅっと抱きしめた。まるでマシュマロのようなふわふわとした柔らかい感触が咲夜の腕に伝わってくる。筋肉だらけのゴツゴツした玉兎の男の身体とは全然違うその感触に、思わず咲夜は興奮してしまう。
着ているメイド服も、上質な素材で出来ているためか、触っているわけでも感触が気持ちいい。玉兎の男用の飾り気のない制服と比べて、肩口や袖、エプロンやスカートの裾にたっぷりのフリルが使われていてとても少女趣味になっていて、そんな乙女乙女した服を男の自分が着ているということを再確認しただけでまた興奮を覚えてしまう。
そして、毎日着ていることでメイド服に染み込んだ、砂糖菓子のような甘い咲夜の体臭が、彼女の鼻を刺激する。

「くんくん……甘ぁい……これが女の、女体の匂い……うっ、イッてしまいそうだわ」

咲夜は鼻の穴を大きく開いて自分の体臭を吸い込み、顔を天に向かってあげてうっとりと恍惚の表情をうかべている。

「ふ……はははは、こりゃたまらないわ!女の……十六夜咲夜の身体は素晴らしすぎるわ……この身体は、一生私のものよ。あははははは……」

玉兎は、いや十六夜咲夜は満月をバックに高笑いをしながら、幻想郷の空を飛び去っていった。



続く。

by tohotoho2 | 2009-01-06 04:25 | 東方入れ替わり小説

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