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東方香霖堂外伝 森近霖之助と八雲紫の身体が入れ替わった!!   

2010年 11月 01日

紫霖
東方香霖堂外伝
森近霖之助と八雲紫の身体が入れ替わった!!
りんのすけがゆかりんでゆかりんがりんのすけで





森の中にある古道具屋・香霖堂。
人間と妖怪のハーフである森近霖之助が営むこの店に、一人の客が来ていた。
客の名は八雲紫。妖怪の賢者と呼ばれるほどの力を持つ彼女は、冬の間、外の世界からストーブの燃料を取り寄せて霖之助に提供していて、そろそろ長い付き合いになっていた。

紫は今日は朝早くから霖之助の元を訪れていた。
ストーブ代の請求の日はまだまだ先なのだが、紫はそういう用事がなくても頻繁に香霖堂を訪れるようになっていた。
霖之助も、最初は紫の神出鬼没で得体の知れないところが苦手だったのだが、いつも店の中で一緒にいるうちに、そういう苦手意識はだいぶ薄れてきていた。

霖之助はカウンターで道具の手入れをしており、暇つぶしに紫は店内の道具を見て回っていた。
広さのわりに物が多い香霖堂は、頻繁に来ている紫でも、まだまだ見知らぬ道具がたくさんあった。

「あら、これは香水……か芳香剤かしら」

紫がみつけたのは、ガラス瓶の容器に液体が入り、その中に管を通し、容器の上部から液体を気体として発散させる道具のようだ。
外の世界の、芳香剤に形が似ている。

「いい香り……何の香りかしら」

容器の上部に、手で押すようなスイッチが見える。紫はもっとこの香りを楽しみたくて、なにげなく容器の上部を押してみた。
ぶわっ!
すると、紫が思っていたより大量に、そして広範囲に容器から気体が発散した。
色のついた気体が紫を覆い、彼女の姿が見えなくなるほどだった。

「きゃあああっっっ!」
「!!どうしたんだ、紫!」

紫の悲鳴をききつけ、すぐに紫の元にやってきた霖之助。
あたりに色のついた気体が立ちこめ、その中から、床に倒れている紫の足だけが見える。
それを見て、霖之助はとっさに気体が立ちこめる中に身を飛び込ませていた。

「紫!大丈夫か!?」

立ちこめる気体の中、なんとか目をこらすと、ぼんやりと、紫の顔が見えていた。
気を失っているだけで、特に外傷はなさそうだ。
紫のすぐ近くには、液体がこぼれでているガラス瓶の容器があった。

「これは……!そうか……しまった……」

霖之助の身体はやがて力を失ったようにばたりと倒れ、そのまま紫と一緒に気を失ってしまった。





「いやあああああ!これはどういうことですの!?」

鏡を見ながら霖之助は、女みたいな叫び声をあげて驚愕していた。

「驚くのも無理はない……だけど、さっき説明したように、僕たちの身体は入れ替わってしまったんだ」

一方、紫はドレス姿で大きく股をひらいて椅子にどっかりと座り、霖之助になにやら身振り手振りで説明していた。

「とりあえずこの瓶を持ってみてくれ。今の君は僕の身体だから、この道具の名前と効果が分かるはずだ」
「え、ええ……」

紫から瓶を受け取る霖之助。

「入れ替わりの芳香剤。すごくそのままのネーミングですわね。同時にこの気体を吸った者同士の身体を交換する。期限は12時間。……どうやら、本当みたいですわね」
「分かってくれて安心した」
「……なら、その身体は私のものなのですよね!私の身体で、そんなに股を広げないでください!」
「え、ああ、うん、悪かった」

紫はばつが悪そうに少し頭をさげて謝ると、広げていた股を閉じ、スカートの裾をつかんでさっと寄せた。

「まあ、聞いてのとおり、効果は12時間だ。どうにか時間をつぶしていれば、元に戻るだろう。男の僕の身体なんて君にとってはイヤだろうけど、とりあえずは我慢してもらうしかないな」
「え……その、私は……霖之助さんの身体だったら、それほどイヤじゃないのですが……」

霖之助はやや顔を赤らめながら、小さい声でボソボソと言った。

「え、いまなにか言ったかい?」
「な、なんでもないですわ!それじゃあ、仕方ないですわね、今日は私が霖之助さんになって、香霖堂の主人として働いてあげますわ!」
「ええっ!?ゆ、紫!?」

by tohotoho2 | 2010-11-01 22:28 | 東方入れ替わり小説

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