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東方創想話 作品集145 「tukai」様 『理科準備室のおねーさん』   

2011年 05月 22日

クーリエの東方創想話の感想。




東方創想話
作品集145
『理科準備室のおねーさん』
作者「tukai」様



八雲紫と比那名居天子がメイン。ゆかてんで現代パロ。


『しその天ぷら』

「tukai」様のサイト「しその天ぷら」はこちら。




感想は下↓に。








感想。

近々、tukai様が何か投稿される、ということはTwitter見ていて知っていたのですが、投稿に関するようなつぶやきはなかったので、まだなのかなと思っていました。
今気づきました。おお、創想話に投稿されていたのですね。

例大祭8の同人誌を除けば、tukai様作のゆかてんってかなり久しぶりのような。
Twitterでは、かなり短いゆかてんはよくつぶやかれているみたいですが。

この、現代設定で学園ものなゆかてんも、Twitterで何日か前に原型っぽいのをつぶやかれていました。うおお、あれを発展させたのかー。

tukai様が書かれる東方現代ものは……秘封で少し書かれていますね、なので初というわけではなさそう。



>理科準備室のおねーさん
実にそのまま。ストレートです。全く捻りがなく、そのまま、というのはtukai様の作品ではかなり珍しいような。個人的にはこういう分かりやすく、話の内容を端的に説明しているようなタイトルは好きです。
んー、理科準備室の女教師、とかじゃなく、「おねーさん」としているところはちょっとひねっていますね。おねーさん、ってなんだかお空あたりが言いそうな言い方です。

>ゆかてんで現代パロ。
大事ですね。ゆかてんで現代もの、ということ自体、初のような。ゆかてんで、外の世界に行く、というのなら見たことありますが。

最初にえらく空白がある。なんだろうこのスペースは。

ゆかりんは理科教師。元の東方でも、紫は計算とかが得意らしいから、理科など理系が得意、というのはすごくぴったりな気がします。あと、tukai様は理系らしいので、ご自分の得意分野なら書きやすい、ということもあったのかな。まぁ、この作品では勉強内容とかはあまり出てこないですが。

学校で、先生に関わる形で保健室の次に生徒がたむろする場所といったら、準備室ですよね!あまり人も来ない場所だし、二人っきりになるにはうってつけ!うっひょい!

そういえばtukai様のゆかてんは、基本、紫視点ですね。この話でも紫視点です。

>集られる
最初、誤字かと思いました。「たかられる」と読むのですね。


うん、いい雰囲気。ゆかてんというと、紫の住んでいる八雲邸に天子が押しかける、という形が多いので、八雲邸を学校の準備室に置き換えた形になっていて、現代ものという一見突飛な設定でも、ああ、ゆかてんものだな、と素直に受け止められます。

>「桃なら有るわ」
あるの!?現代設定でも、帽子に桃つけていたらちょっと笑ってしまうかも。

>そう思って二人分作ってきたときは
あれっ!?なかなか興味深いことを言っている!?この話のゆかてんは、昨日今日始まったわけではなさそう。天子が食べることを予想してきっちり二人分作ってあげるとか……ゆかりん面倒見よすぎる!

遠慮せずいきなり弁当食べ出す天子、素直すぎてかわいいよ天子。ちゃんと「いただきます」は言っているところが、行儀良くて良い。

>行き場を失った「良いから食べなさい」
言いたかったのかその台詞。定番のやりとりではあるけど、ストレートすぎる天子の前では出番がなかったか。

>丁度良い便利アイテム
理系のtukai様がこういうのを書かれていると、実体験から書かれているのかなぁとか、tukai様のことをよく知りもしないでそんなことを思ってみたり。
まぁ、実験道具を食器代わりに使うのはたまに見かける光景ですね。

>今日のおかずは
なんという庶民的なおかず。紫の手作りというだけで、私も食べてみたいです。
この話の紫は、さすがに一人暮らしなのかな。藍と同居していたりはしなさそう。

>「紅茶!」
天子は紅茶派なのかー。言動とかは庶民っぽいですが、育ちはお嬢様のようだし、コーヒーよりは紅茶のほうがイメージに合っていますね。

いいところのお嬢さんで、言動はともかく、作法とかはきちんとできている。うん、まさに天子はそういうイメージですね。


>「ん、何、先生?」
なにげに、天子が紫を「ゆかり」と呼ばないのって珍しいですね。しかもその呼び方が「先生」!私は別に教師ものが好きというわけではないですが、天子が紫をそう呼んでいるというだけで特別な響きに聞こえてきます。
そのうち「ゆかり先生」とか、下の名前つきで呼んで欲しいとか思ったり。

>見とれていたのを
ゆかりん見とれていたぁぁぁ!これは見逃せない事実!優雅な天子の仕草に目を奪われていたわけですね!その人の仕草とかが気になるのは、まさに恋の第一歩!!

>何に負けるのか
言い回しが面白いです。


>「熱いから気を付けなさい」
さりげなく忠告していたり……紫の面倒見のよさはかなりのもの!これは、天子相手だから、ここまで親切なのですよね。なにはともあれ、天子を気遣う発言をしている紫、というのが良い。


>コップの液面
液面……なんか初めて聞く単語です。


>目を奪われそうになりつつ
見とれていたり、目を奪われそうになっていたり、紫の視線は天子に釘付け!もうそれは恋です。紫のほうから告白しましょう。


>ちょっと舌ヤケドしちゃったわ
その言い方が……エロティック!!
(おそらく)スーツ姿の女性教師が、ちょっと困った表情で「ヤケドしちゃったわ」とか言っているのですよ!教師萌えに目覚めそうです。


>目立ったことをする
具体的にどういうことをしているんだろう。校舎倒壊とか……はさすがに出来ないか。

>物理が学年トップ級で
えらく理系に偏ってる!?まぁ、そのぐらいガチガチの理系でなければ、そもそも紫と接点すら持てない気がするけど。実は天子は、紫に会いたいがために理系を選んで理系がんばって勉強している、とかだったら私が嬉しい。
原作の天子は、そこまで理系、みたいなイメージはないですね。昔の故事とか知っているみたいだし、文系っぽいイメージ。

>シームレス
継ぎ目のない状態のこと。

食事をたかるだけじゃなくてマンツーマンで勉強まで教えてもらっている!?二人っきりの準備室で!?
……もう押し倒すしか!!ゆかりん、いますぐ押し倒せ!!

うーん、いいなぁ、こういう光景。天子のむちゃな言動、行動に振り回される紫、というのもゆかてんものではまぁよくある光景なのだけど、やはり良い。ほっとする。あきらめているということは受け入れているというわけで、つまりは天子という個人の存在を受け入れているわけですよ。物理的にも、時間的にも、そして精神的にも紫の中のスペースを占有してゆく、天子という存在。
うん、天子と紫は結婚すべき。


そういえばこの話では外見の描写がほとんど無いですね。紫がどんな服装なのか、とか天子はセーラー服なのか、ブレザーなのか、とか現代の学校が舞台なら、着ている服の設定ぐらいありそうな気がするけど、無いです。わりと短編だし、必要ないといえば無いのだけど、外見描写が全く無い、というのはそれはそれでちょっと残念。いつもと違う舞台なので、いつもと服装も違うのかな、とか期待もしたりするので。
というか最近のtukai様の作品自体、そういう服装とかの描写自体、まったく無いような。


>シャンプーの匂いが
ナチュラルに、フローラルに、シャンプーの香り!これも王道ではあるけど、なにより天子に合っているし、その香りを好ましく思っている紫、という図が良い。

>香水の匂いって
ということは紫自身も香水の類は使わないのか。紫本人は、多少ならそういうの使いそうなイメージがあります。

>ちょっと赤く見えるけど
天子も紫のことを意識していたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
うおっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!(両手を上げて)
そりゃまぁ、理科準備室に入り浸っていて、紫の手作り弁当たかって、二人っきりで勉強教えてもらっている時点で、天子から紫へ好意ありまくりなのは分かるのだけど、直接的な描写がなかったから、読んでいるほうとしてはなんとなく推測するしかなかった。しかし、顔を赤らめている時点でもう確定!決定!
よし、告白しよう、今すぐ!女同士でも関係ない!幻想郷では女同士なんて当たり前なんだぁぁぁぁ!!(ここは現代です)


>冷房を入れる季節
おとぼけゆかりん……!!くうっ、この話の紫はそういう恋の機微みたいなのには鈍いのか!?うう、このへんすごくもどかしい。まぁ、現代設定ならそもそも百合自体タブーなのかもしれないし、女性教師が、女子生徒から好意を向けられている、なんてまず思わないだろうから、仕方ないと思うけど……。
でもこういうすれ違いも、また恋。今はすれ違っていても、確実に心の距離は縮まっているはず。


>質問代を頂こうかしら
くうっ、この話が18禁ならば、質問代とかいって天子の唇をいただいちゃったりするんだろうけど……(教師ゆかりんはそんなことしません)。
そんな美味しい展開にはならないか。
でも、ギブ・アンド・テイクで、なにかしてあげた分はきっちり返してもらおうとする紫は、ある意味現実的で、これもまた紫らしい気がします。


>脚立を押さえて貰っている
くぉっ……!これもまた学園ものの超王道パターン!!脚立から落ちるなよ……落ちるなよ……と思っていたらはい落ちたぁぁぁ!!
ん、間一髪、天子が紫を抱えて助ける、とかかなーと思ったら、紫本人は、思いっきり落ちていますね。まぁ、そんな漫画やドラマみたいに、落ちてくる人をうまくキャッチ、なんて出来ないか。
まぁ、脚立で四段ぐらいなら、それほど高さはないだろうから、背中から落ちてもそれほどのケガにならないかな。

>落ちる衝撃を小さくするには
落ちている途中でそんなこと考えている!?紫すごい。まぁ、段ボール箱はどこかへやらないと、天子の上に落ちる危険もありますし。


二人が絡みあって落ちる、そして強い衝撃……というと、次の瞬間、二人の身体は入れ替わっていた……とかそんな展開を妄想してしまいます。入れ替わり好きなので。もちろんそんな展開はありません。


>天子の赤い瞳
あ、現代設定でも目は赤いんだ!?今まで髪の色やら服装やら、外見の描写が全く無い中、いきなり目の色だけ「現代としてはありえない」要素がでてきたりすると、ちょっと違和感感じます。まぁ、現代ものとはいっても、あくまで「東方」なのだから、髪の色や目の色まで変わるはずないのは当然なのですが。


押し倒し来た!!しかもどういうわけか、天子が上になってる!!ん、ゆかてんでこういう状況自体、珍しいですね。これはもう大チャンス!ゆっくり目を閉じて……って、天子もめっちゃ「する気」満々だったぁ!!いいぞもっとやれ。

額と額のごっつんこで、それを拒否する紫。うう、もったいない。

>押し倒してる方が目を閉じて
まぁたしかに、実にごもっともなツッコミです。んー、ゆかりん、……天子が目を閉じないで、キスを迫ってきたら、拒否しなかったということなのですよね!!

>「じゃあ、先生が押し倒してよ」
紫には「軽口」と認識されてはいるけど、よく聞くと天子、けっこう過激なこと言っているような。こういう状況を体験したことで、ちょっと大胆になっている!?


>「卒業……したら、よね」
高校を卒業して、一人前の社会人になったら、求婚されてもいい、と紫はそう言いたいわけですね!?(違)

しかし、紫はともかく、天子はこのことをかなり大まじめに捉えている様子。高校卒業後に改めてプロポーズするのか、在学中でも今後もアタックをしていくのか。
しかもここで話終わったぁぁ!!
うおー、はっきり結ばれないまま終わるって、モヤモヤする!!今はまだ天子の片思いっぽいけど、紫は紫で、確実に天子のことを特別な存在だと思っている。
というわけで、二人の未来には明るい材料も多いわけで、大丈夫に違いない!天子の卒業後、教会で結婚式を挙げる天子と紫の姿が脳裏に浮かびます。


>激しい牽制合戦が
あとがきで凄い設定があきらかになった!?なんと、紫を好きなのは天子だけではなかった!!ゆかりん人気者!他に紫を好きというと、豊姫?
空気読めていなくても、好きな紫のためにガンガン行動を起こしてアタックしていく天子かわいいよ天子。



短くサクッと、文章もスラスラと読めて、スーツ姿の教師ゆかりんとセーラー服の天子にときめいて(そんな描写ありません)、そしてなによりゆかてんて現代学園ものという斬新設定が個人的にクリティカルヒットして、とても楽しめました!すっきり終わっていないモヤモヤ感も、これこそが青春の甘酸っぱい思い、なのだと思ったら納得できます!tukai様のゆかてんありがとうございました!

by tohotoho2 | 2011-05-22 23:06

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