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永遠亭急襲!!~蓬莱山輝夜を抹殺せよ~ 第6話(完)「復讐の果てに」   

2009年 03月 25日

東方永夜抄外伝
永遠亭急襲!!~蓬莱山輝夜を抹殺せよ~
第6話(完)「復讐の果てに」





蓬莱山輝夜の身体を奪った玉兎は、輝夜の魅惑的な肢体を巧みに使い、玉兎の男の身体になってしまった輝夜の性欲を引き出していた。
女でありながら男の身体の性欲におぼれそうになってしまい、苦痛を味わってしまう輝夜。
月の裏切り者に対する責め苦は着々と進行していた。


突然身体を奪われ、粗忽の固まりのような男の身体にされ、男の性欲を感じさせられ、身体を奪われた相手は自分になりきって好き放題している。
蓬莱人として悠久の時を生きてきた輝夜の精神も、疲弊してきていた。

「ふん、自分で挿れたくないなら、私が挿れてあげるわ」

そう言うと輝夜は玉兎の勃起しているペニスを持ち、自分のアソコにあてがう。
玉兎のペニスの先に、ぬちょり、という生暖かい感触が伝わる。

「ひぃやぁっ、や、やめなさ……い」
「ふふふ、あなたは今から自分で自分の身体を犯すの。無事赤ちゃんが生まれるまで何度でも導いてあげるわ……うふふふ、感謝しなさい」
「や、やめて!永琳、鈴仙、てゐ、誰か来て!」

「姫様、こちらにおられるのですか?」

そこへ、永琳の声が聞こえてきた。

「ちっ、八意永琳が来たか」
「た、助かったわ」

輝夜は慌てて乱れた衣服を直す。

「輝夜、まだ尋問は終わってないのですか……って、この男!」
「師匠、こいつ姫様を襲おうとしていますよ!」
「わかっているわ!」

後からついてきた鈴仙が叫ぶ。
永琳もそれに応える。

どうやら、下半身丸出しの玉兎を見て、玉兎が輝夜を襲おうとしていると勘違いしたようだ。

「ち、違うの永琳、私が輝夜よ。目の前にいる私は、私と身体を入れ替えた、月の使者の玉兎なの!」
「え、し、師匠、こいつ変なこと言ってますよ…?」
「こんな奴の言うことなんて耳に入れなくていいわ、鈴仙。輝夜、あなたは部屋に戻っていてください。男…輝夜を襲おうとした罪は償ってもらうわ」
「ち、違うの永琳…わかって…きゃあっ」

永琳の一撃が玉兎を遅う。玉兎は下半身丸出しのまま軽く吹っ飛んだ。

(ふふふ、仲間同士で痛め合うとはな…面白い展開になってきた。俺の入れ替わりは完璧だ、月の頭脳と呼ばれた八意永琳でさえも見抜くことはできまい)

輝夜は玉兎にお仕置きをしている永琳を見て、内心でせせら笑っていた。

(もう少し落ち着いたら残っている仲間を呼び寄せて、こいつらの身体も入れ替えてやろう…ふふふ、今痛めつけている男の中身が、蓬莱山輝夜だと知ったとき、どんな顔をするかな)

輝夜は内心下卑た笑みを浮かべていた。

「じゃあ永琳、私は一旦部屋に戻るわ、後はお願いね」
「わかったわ、輝夜」
「ま、まって、それは私じゃないの…きゃああ!」

牢屋内に、玉兎のオカマのような悲鳴が響き渡っていた。

地下の牢屋から出た輝夜は自分の私室に戻っていた。

そこへ、一人の玉兎が入ってくる。

「玉兎6号か。お前は紅魔館を攻める役割だったはずだが…紅魔館の住人の身体は奪えなかったのか?」
「ああ、意外と警戒が強くてな。だが、紅魔館そのものはもう制圧しつつある。じきに、紅魔館の主であるレミリア・スカーレットの身体も奪えるだろう」
「そうか、こちらは順調だ。そうだ、お前に八意永琳の身体をやろう。今の俺の姿なら、永琳は完全に油断する。その隙に、お前が永琳と身体を入れ替わるのだ」
「ああ、そうさせてもらう。八意永琳の身体が俺のものになるのか…楽しみだな」
「よし、では地下へ行くぞ」

輝夜は、応援にきた玉兎と連れだって、地下の牢屋に戻っていった。





地下では、変わらず玉兎が永琳に仕置きを受けていた。

「うう…」
「輝夜、なぜ戻ってきたの?はっ、そこにいるのは月の追ってじゃない、どうしたの!?」
「こいつは安全よ、事前に連絡をとって、寝返らせたの。だからこいつは安全よ」
「そ、そうなの…?」

永琳はまだ半信半疑のようだ。

(八意永琳は油断している…今の内に、身体を入れ替えるんだ)

輝夜は隣にいる玉兎に小声で話しかける。
それを聞いて、玉兎はニヤリと笑みを浮かべた。

「ええ、そうさせてもらうわ…」

突然玉兎は女口調でしゃべると、1枚のカードを取り出した。

「スペルカード宣言!『換符「肉体交換」』!!」

玉兎は輝夜のほうを向き、スペル宣言をした。

「な、なに!?」

その瞬間、玉兎と輝夜の身体が光に包まれた。

やがて、光も消え去った。




「これが輝夜の身体ね…なかなか悪くないわ」
「な…身体が入れ替わっただと!?」

輝夜と玉兎は身体が入れ替わった。

「ばかな…貴様、何者だ!?」
「私は十六夜咲夜、紅魔館のメイドよ。玉兎、というのでしたっけ。あなたのお仲間には、たっぷりお世話してもらったわ。…だから、私もたっぷりお礼をしてあげるわ」

そう言うと輝夜は片手を突き出し、玉兎めがけて高密度の弾幕を発射した。

「ぐ、ぐわぁぁぁぁぁぁ!!」

弾幕をまともにくらい、玉兎は吹き飛び、岩の壁に身体をうちつけた。
死んではいないようだが、身体じゅうがぴくぴくと痙攣している。





「な、なに、なにが起こったの?さっき咲夜と言ったわね、どうして輝夜が咲夜の名を名乗るの?」
「ふう…一から説明してあげるわ、月の頭脳さん。まず、そこで半裸状態になっている玉兎の男こそが蓬莱山輝夜よ」
「え、ええーーーーーーーーっっ!!??」

永琳は弟子の鈴仙と共に驚きの叫び声をあげた。




「姫様、申し訳ございません!」
「大丈夫よ永琳、分かってもらえただけでも助かったわ」

永琳は腰を180度になりそうなほどに折って謝っている。
まだ玉兎の身体のままの輝夜はあまり気にしていなさそうだ。

輝夜の身体になった咲夜が、全員に事情を説明した。
輝夜が玉兎に身体を入れ替えられていたこと等、すべて。






咲夜はレミリアに永遠亭を助けるよう命じられ、玉兎の身体のまま、永遠亭に来ていた。
レミリアは輝夜が身体を入れ替えられているという「運命」を視て、それを咲夜に伝え、輝夜を助けるようし向けていた。
さらにレミリアはパチュリーに図書館中の本を調べさせ、身体を入れ替える方法をみつけさせた。
そしてその「身体を入れ替える方法」を、玉兎の身体の咲夜でも使えるよう、スペルカードに力を込めて携帯させた。

咲夜は玉兎の身体のまま、輝夜の身体を乗っ取った玉兎を油断させ、身体を入れ替えることに成功した。




「それじゃ、輝夜。あなたの身体を返すわね」

咲夜は玉兎の身体のままの輝夜に向かって、さきほどのスペルカードを使用した。
これでようやく、輝夜は自分の身体を取り戻した。

咲夜は別人の玉兎の身体になっただけだが、後になって同じスペルを使用して、メイドとしての元の自分の身体を取り戻した。

身体を入れ替えるという危険な力を持った玉兎たちは、幻想郷を守護する八雲紫によって「処分」された。
パチュリーが発見した、身体を入れ替える力も、スペルカードごと、同じように「処分」された。

こうして、月の追っては全滅し、元の平和な幻想郷が戻ってきた。






ここは紅魔館。
先の事件の際に助けてくれたレミリアに、輝夜がお礼を言いに訪問に来ていた。

「あなたが助けてくれるなんて…正直意外だけど、助かったわ。あのままじゃ、私だけじゃなくて永琳や鈴仙達まで身体を乗っ取られていたかも…本当に助かったわ、ありがとう」
「ふん、私は今の幻想郷の静かな生活を脅かすやつらを見逃せなかっただけよ。あと、私の咲夜をひどい目に遭わせた奴らに罰を与えたかったのもあるしね」

蓬莱山輝夜は紅魔館のテラスで、普段ほとんど飲むことのない紅茶をご馳走させてもらっていた。
今日も幻想郷に、平和な時が流れていく。





完。






あとがき。




完結してからこんなこと書くのもあれですが、今回のこの永夜抄外伝は、元になった話があります。

ネット上で、だいぶ前に、入れ替わりや憑依や女体化について画像と文章を投稿するような掲示板があるのですが、そこに東方の入れ替わり話が投稿されていました。
入れ替わり&憑依ものとしてもすごく面白いし、東方の二次創作として見てもレベル高いものだったので、ひそかに続きを楽しみにして読んでいました。
しかし、最終的には未完のまま放置、その話が載っていたスレッドは消えてしまいました。その掲示板は過去ログとか残らないタイプで、スレッドも時間が経つと全部消えてしまうタイプのものでした。
東方の入れ替わりものとしてすごくいいアイデアで、よい話だったので、未完に終わったのがすごく残念でした。

そして…未完に終わったのなら、自分が勝手に続き書いちゃえばいいじゃない!と思い、こうして続きを書いてしまいました。

というわけで、元になった話があるので、パクリといえばパクリなのですが(汗)、完全なパクリにならないよう気をつけたつもりです。
まず、書いている間は、元になった文章を読み返したりしませんでした。うっかり読み返すと、細かい文章とか、そのまま書き写したようになってしまう、と思ったので。
あとは、ちょこちょこ、細かいところを変えています。元の話では、咲夜は玉兎に憑依されますが、私の話では身体が入れ替わるようにしました。



一応、元の話の流れを書くと……

玉兎の集団、幻想郷に到着。

玉兎の一人が咲夜に憑依。仲間に、携帯で永遠亭の場所を知らせる。

レミリアが、咲夜に玉兎が憑依していることを看破。フランの破壊の能力で、咲夜の中の玉兎のみを「消滅」させる。

永遠亭に、別の玉兎が襲撃をかける。玉兎の一人が、輝夜と自分の身体を入れ替える。

玉兎は輝夜の振りをして、玉兎の身体になった輝夜を地下の牢屋に閉じこめる。

地下牢で、いろいろ性的なお仕置き。

元の文章では、ここまでしかなくて、未完になっていました。



似た話にならないようにしたつもりですが、ほとんど同じになってしまっていますね(汗)。元の話を書いた方は、どうやって輝夜を元に戻すか?というところで悩んでしまって、それで完結まで書けなかったんじゃないかな?と勝手に思っています。
入れ替わりもので、入れ替わらせるのは簡単ですが、元に戻すのはけっこう難しかったりしますし。
輝夜は孤立無援で、このままではどうしようもないと思ったので、誰か助けにこさせようと思い、それで最初に出てきた咲夜に、助けにこさせることにしました。


とりあえず、この話に関しては、他の方が書かれた元ネタがあったりしますが、他の話は私の完全オリジナルです。
とはいえ、完全…とはいいきれないかも…好きな入れ替わり話をかなり参考にしたような話もあるし…
うーん、とりあえずまだまだ東方キャラで入れ替わり話を書いてみたいので、他にもいろいろたくさん書いてみます~

by tohotoho2 | 2009-03-25 04:46 | 東方入れ替わり小説

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