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東方夜伽話 作品集25 「テラガンミィ」様 『メイド長の何たるか』   

2010年 09月 12日

東方夜伽話の感想。


作品集25
『メイド長の何たるか』
作者「テラガンミィ」様



十六夜咲夜とレミリア・スカーレットがメイン。



感想は下↓に。







感想。



なにげなく読んだけど……これは素晴らしい!!
咲夜さんの過去話で、咲夜は吸血鬼ハンターで紅魔館に侵入してレミリアの命を狙う、というのはよくあるパターン。
しかし、レミリアに忠誠を誓うようになるきっかけが、えらく独創的というか、斬新。
なんと、レミリアの運命を操る能力で、咲夜の運命自身を変えてしまうというもの。
「レミリアの命を狙う吸血鬼ハンターの咲夜」という運命から、「レミリアに忠誠を誓う、悪魔の狗の咲夜」という運命に作り替えてしまう。そもそもの咲夜の中身を変えてしまう。

この展開はほんとうに衝撃的。
レミリアの能力は自分から積極的に使うようなものではない、と描かれることが多いから、ここまでピンポイントで個人の運命をねじ曲げてしまう、という展開にはただただ驚き。

というか、レミリアと会うことで運命を変えられる、というのは他の作品でもあるかな。
この作品のように、レミリアの目の前、その場で、ピンポイントで個人の運命を丸ごと変えている、というのが珍しい。


レミリアは愛撫が下手、とか途中までレミリア自身はあまり大したことない、みたいに描かれていたから、その点でも読み手としてレミリアに対して咲夜のように油断していました。まさかこんな奥の手があったとは。
ほとんどがパチュリーの策略かもしれないですが。

過去やら自分の名前やら、その人そのもの、といえるものを一切合切「なかったこと」にする。まさに悪魔の所業。
でも妖怪で吸血鬼で悪魔なんだから、このぐらいのことはするでしょう。

咲夜が最後に流した涙と、口からこぼれた母への言葉。
レミリアに運命を変えられても、肉親への思いはわずかに残っていた。
うわああああああああ、なにこれ!感動する!!


これってちょっとした「洗脳」みたいなものだよね。
もしくは、中身が完全に別人になってしまうから、「乗っ取り」や「入れ替わり」の一種ともとれなくもない。
中身が完全に別人になってしまうような展開が好きなので、その点でも興奮できました。


咲夜さん。母の気を引きたいために吸血鬼ハンターになるって……気を引くにしてももっと別の職業があるでしょうにw
でも時止め能力を生かすとなると、必然的にこういう命のやりとりをするような職業になるのかな。

ラストシーンあたりに出てきた、オリジナルの名無しメイド。
「咲夜さん」なんて呼んでいるから、美鈴かと思ってしまった。なんとなく、紅魔館では咲夜さん呼びするのは美鈴だけで、あとのメイドは「メイド長」といってそうなイメージがあったので。
でも「咲夜さん」呼びするぐらい、咲夜と親しいメイドがいてもいいと思う。


「ひたすら下手な愛撫」というのも、エロ小説ではけっこう珍しいですよね。
エロ小説では登場人物は皆エロが上手い、というのが不文律的にある気がするので、こういうのは珍しくて逆に興奮します。

短めで読みやすく、衝撃の展開もあったりして、いい話だと思いました。

by tohotoho2 | 2010-09-12 07:32

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