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『東方三月精 〜 Oriental Sacred Place.』 第13話「すずめ百まで」の感想   

2011年 03月 18日

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コンプエース4月号を通販で買いました。

月刊コンプエース2011年4月号
『東方三月精 〜 Oriental Sacred Place.』
比良坂真琴
第13話「すずめ百まで」



DOLPHINICITY

「比良坂真琴」氏のサイトはこちら。



コンプエース、今回はamazonで買いました。
4月号の発売日は2月26日、土曜日。徳島県は本の入荷が1日遅れるので、本来なら徳島でのコンプエースの発売は2月27日。でも徳島では、日曜を挟む時はさらに1日遅れて、月曜入荷になるのです。なので、普通に徳島でコンプエースを買おうとすると、2月28日(月)まで待たないといけません。
私はネット等でのネタバレを回避するために、できるだけ早くコンプエースを手に入れたいと思っています。でも今回は事前予約を忘れていました。25日、発売前日にamazonで急いで予約。なんとか、27日(日)までに届かないかな、と願っていました。するとなんと、26日(土)の時点で発送準備完了とのメールが。おお、これはひょっとしたら、徳島の本屋で普通に買うより早くコンプエースが手に入る!と喜んでいました。
しかし、26日(土)の夜、私はニコニコ静画に新たに開設した東方ポータル内の三月精お試し動画をうっかり見てしまいました。

ニコニコ静画Presents 東方Projectポータル

「東方ポータル」はこちら。

動画開始数秒の時点で、コンプエース4月号の三月精のネタバレコメントがありました。
うわあああああああああああああああ!!
なんでこんなとこで最新話のネタバレするんだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
まぁ、三月精のネタバレを回避したいわりに、三月精関連のサイトを見てしまうという愚行を犯した自分が悪いわけですが……。
そんなわけで、せっかく通常の入手方法より1日早くコンプエースが手に入る、という好機をつかんでおきながら、最新話のネタバレをうっかり見てしまうという地雷を踏んでしまった私でした。
ネタバレ見たときはちょっと落ち込んでいましたが、その後に東方新作「東方神霊廟」の発表があったりと、いろいろあったので、わりとすぐにネタバレのことは気にならなくなりました。



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今月号には付録として東方三月精イラスト集がついています!
『東方project画集 東方絵巻~三月精の春』





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今回は巻頭のカラーページに東方の情報が載っています。
コンプエースに東方情報が載っているのはいつものことだけど、いつもは白黒のページで、扱いも小さい。でも今回は付録も東方だけあって、情報ページもいつもよりは力入ったものになっています。
三月精の単行本一覧が載っていますが、今回も松倉ねむ氏の旧三月精については触れてもいません。もう本当に「なかったこと」になっているのか。
次回、コンプエース5月号は例大祭記念大特集!らしいけど、例大祭は中止になったから、その例大祭特集とやらもさすがに取りやめになるのかな。





漫画の感想は下↓に。










感想。


あらすじ。

「いよいよ今夜だな」「伝説の復活と言われたら試すしかないわね」などなど、霊夢と魔理沙が会話しているのを盗み聞きした三妖精。霊夢と魔理沙が楽しそうにしているということは、きっとなにか面白いことがある!と確信した三妖精は、夜になってどこかへ出かけていく霊夢と魔理沙の後をつける。
しかし、霊夢と魔理沙が向かった先は、ミスティアが商売している、八目鰻の屋台。三妖精の目には、霊夢と魔理沙はただ呑みたかっただけ、という風に映った。がっかりして、三妖精はそのまま帰った。

次の日、霊夢と魔理沙は異常にテンションが高くなっていた。二人の様子がおかしい原因は、昨日の屋台のせいであると推理した三妖精は、ミスティアの屋台を訪れる。そして、ミスティアに、昨日霊夢と魔理沙がなにを食べたか質問したが、特にこれといってめぼしいものを食べたわけではないらしい。またもや成果もないまま、三妖精は住処に帰った。

どうしても霊夢と魔理沙の様子が変わった原因を知りたい三妖精。サニーの提案で、ついに三妖精自らが屋台で食事をすることになった。

ミスティアの屋台で楽しそうに食事をする三妖精。そろそろお酒が欲しくなってきた三妖精はお酒を注文。そこで、ミスティアが出したお酒は、伝説のお酒「雀酒」だった。

その頃、異様はテンションが落ち着いた霊夢と魔理沙は、ミスティアの「雀酒」について語っていた。
伝説ではお酒を最初に作ったのは雀らしい。雀は竹を切った中にお米をためていたため、その米が発酵して酒になった。雀は米をためていたことを思い出して竹のところへ戻り、酒を飲んだ。あまりに酒が美味しかったため、雀たちは思わず周りで踊りを踊った。これが「雀百まで踊り忘れず」の語源になったらしい。霊夢と魔理沙が雀酒を飲んで異様なテンションになったのも、そういう云われがあるためらしい。

一方、ミスティアも、屋台で呑んでいる途中の三妖精について、雀酒について語っていた。
雀は親が死んだとき、お歯黒を半分だけつけた状態で、急いで親の元に駆けつけたため、天帝が雀を親孝行者だとして認めた。そこで雀だけは、お墓に供えられている米などを食べてもいいことになった。そしてお墓に供えられていた米を竹の切り口にため、その結果、雀酒が出来た、というわけだった。

次の日の朝。外が騒がしくて起きてしまった霊夢。
博麗神社の境内では、雀酒の効能のため、気分が高揚した三妖精は踊りを踊っていた。
それを見た霊夢は、ため息をつきつつも、「伝説に踊らされるのも幻想郷の名物ね」といって、一人納得していた。


というお話。



最初のハシラ「雪道に屋台を引くのは……誰?」
扉絵のアオリ文「おしくらまんじゅうでホッカホカ♪」
最後のハシラ「まんまと雀酒に踊らされるのが三妖精らしいね♪」


東方で屋台といえば、まぁミスティアがまず出てきますね。文花帖の八目鰻の屋台ネタとか、公式でも明言されていますし。でも「三月精で」屋台といえば……たしか、文が絡んできた怪談話みたいな回で、蕎麦屋みたいな屋台が出てきたような。私はそちらを先に思い浮かべました。


「雀百まで踊り忘れず」、まずその慣用句を聞いたことがなかったので、あんまり親近感のない話題でした。「三つ子の魂百まで」とかなら聞いたことあるのですが。

表紙絵。おしくらまんじゅうで一人だけ浮かされているルナ。左上にある丸いものはなにかと思ったら、ルナの帽子ですね。ルナは帽子がシンプルなデザインな上に、縦ロールのほうが目につくので、あんまり「帽子をかぶっている」という気がしないのですよね。
スターがブーツはいている!?三妖精は全員スカートが長いから、あんまり足下が見えたりしないのですよね。

ミスティア。彼女にスポットが当たる話って、かなり珍しいような?名前と二つ名のテロップ入りで紹介されているコマのミスティア、やけにふとましい。比良坂氏の画風、というのかなりある気がしますが。
年末年始のときに一緒に屋台やったこともちゃんと言及されている。三月精は一応一話完結スタイルだけど、こうして他の話ともちゃんとつながっている、と明確に示されているのは、やっぱりいいですね。

「夜の鳥ぃ♪」「夜の歌ぁ♪」と歌っているけど、これはなにか実際にある歌なのかな。それとも創作?

三妖精にみつけられて逃げだそうとしているミスティア。サニーとスターが屋台においついている中、ルナが一人だけコケているのが笑えます。


「なっ……なんだって――――!!」のコマ。東方の漫画作品で、ここまであからさまな別作品のパロディって珍しい気が。うどんげっしょーもけっこうパロネタあったと思うけど、タイトルや台詞など、主に文字によるパロディ、というのがほとんどだった気がするし。
巻末のあとがきによると、このMMRネタは「指定」だったらしい。もちろん「ZUN」氏の指定だった、ということですね。
一応、サニーの鼻の横あたりに、いつもならないような所に影がついていて、ほんのちょっとだけ「劇画調」になっている。ネタだけでなく、絵のほうでも元ネタっぽくしようとしているところが笑えます。ノリノリで「なんだってー!」と言っている二人もいいなぁ。

八目鰻についても説明があったり、あんまりミスティアについて詳しくない人が今回の話を見ても、分かりやすくなっているのが親切。

霊夢と魔理沙。二人が、話のキーとなる事柄についてあれこれ話している。これ自体は三月精ではおなじみの光景だけど、二人が一緒の食卓で食事をしている、というのはけっこう珍しい光景のような。

雀のくちばしの下半分が黒い理由、ってのは初めて知ったなぁ。キツツキのほうの話は、なんか聞いたことあったけど。
雀について自慢げに語りつつも、やはりみすちーも鳥頭なのか、時々本を見返して話を思いだそうとしている姿が可愛い。

サニーは絡み酒だったのか。東方キャラがお酒を呑んでいるのは、まぁ普通の光景だけど、やはり比良坂氏のペドい絵柄でお酒呑んでいる姿って、やっぱり違和感あるなぁ。

ラスト、満面の笑顔で踊っている三妖精がかわいい。ここまでしっかり、「三人とも笑顔」というのも珍しいような。


比良坂氏の巻末あとがき。
「八目鰻の画像検索をしたら軽くトラウマになりました。ちなみに某M○Rネタは指定です(笑)。」
うわあああ!まだ検索はしていないですが……グロいの苦手だから、ちょっと見たくないなぁ。




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付録の『東方project画集 東方絵巻~三月精の春』の感想。

うおおおお!ここまで大々的に、コンプエースに東方の付録がつくのって初めてなんじゃないかな?
表紙でも、かなりの割合をこの付録紹介に割いてくれています。
最近は角川もかなり東方に力を入れてきてくれたってことかな?東方ファンとしては素直に嬉しいです。

結論からいうと……もうむちゃくちゃ満足度高いです!
付録とは思えないほどレベル高い!イラスト集として、同人イベントとかでこれ単体で売りに出せるんじゃないか、というほど。
良い点をそれぞれ挙げてます。

その1。
まずこれが「三月精メイン」のイラスト集である、ということ。
同人作品においても、そんな、三月精メインのイラスト集なんて見たことありません。三月精を毎回読んでいる三月精ファンの自分としては、これもまた素直に嬉しい。こんなことが出来るのは、実際に三月精を掲載している角川ならではの企画だなぁ、と思います。

その2。
フルカラーである。
イラスト集としては当たり前かもしれないけど、そんな当たり前のことも出来ていない本もけっこう世の中にはあるわけで。やはりイラストメインの本は、フルカラーであってほしいですよね!

その3。
ボリュームがある。参加絵師が多い。
イラスト集なのだから、イラストが数点収録されていておしまい、というよりはやはりイラストはたくさんあったほうがいい。東方の同人作家としてお馴染みの方々の名前もあれば、TOKIAME氏のように東方の公式作品でイラスト担当を務めた方もいる。さらには、東方をメインに描いているわけではないけど、イラストレーターとして有名な方もいたり。絵も、イラスト一辺倒ではなく、最後のほうでは漫画作品もあったりと、バラエティに富んでいます。
あと、イラストの内容も、「霊夢・魔理沙たち、主人公絡み」「紅魔郷」「妖々夢」~という風に、「三月精と、東方作品それぞれのキャラとの絡み」という風に統一されています。ゲームのほうも、古い紅魔郷から順番になっていて、分かりやすいです。東方っていくつも作品が出ているから、乱雑にバラバラに収録するよりに、作品別に分けてくれたほうが見ているほうも見やすいのですよね。紅魔郷から星蓮船まで、古い作品から新しい作品まで、ゲームの発表順になっているのも分かりやすいです。
なぜだか、イラストのほうでは「地霊殿」に相当するイラストが無いのが気に掛かりますが。一応、オレンジゼリー氏の漫画でさとりが出ているので、この漫画が一応地霊殿担当、ということになっていますが。
萃夢想や緋想天など、黄昏系のゲームも入れてくれています。

その4。
解説・キャラ紹介など、文章面も充実している。
三月精が連載されているコンプエースの付録なのだから、サニーたち三妖精の紹介はいらないぐらいだけど、きちんと紹介があります。その上、巻末の作者コメントと共にあるサムネイル絵では、三妖精と絡んでいるのが誰、というのが(左)(中央)(右)など指示つきで、名前を紹介してくれています。東方初心者にとってはありがたい配慮ですね。
巻末コメントがあるのも嬉しいです。東方に限った話じゃないけど、イラスト集で、本当にイラストしか収録されていない、というのって寂しいんですよね。できれば、なにを考えながらその絵を描いたのか、みたいな、作者の考えがきちんとコメントとして書かれていると、見る方としても鑑賞の楽しみが増えて嬉しいのですよね。

あとは、紙も固めの紙になっていて、イラスト集として、作りもしっかりしたものになっています。
数少ない不満点としては……ホッチキス製本、というところでしょうか。ここまで良い内容のものならば、できればオフセット印刷にしてほしかったなぁ。それで多少値段が上がったとしても、私は買いますよ?
とはいえ、紙自体が固めなので、例えばコピー本なんかでよくありがちな、「なんか頼りない感」があまりないです。
数ある「雑誌の付録の東方グッズ」の中でも、トップクラスの出来だと、私は断言します!

イラストのほうを個別に見ていきましょうか。
三月精本編でもまだ実現していないような、なかなか珍しい絡みも多くあります。星蓮船や地霊殿組との絡みなど。

鈴平ひろ。
おお、こんな大御所の方まで!

大嘘。
pixivとかでは「靴下の人」として有名ですが、珍しく?靴下ネタではないですね。ケーキに埋もれているサニーを食べようとしているフラン、という可愛らしい構図。二つ名や能力が「日の光」なサニーは、日光が苦手な吸血鬼にとってはたしかに天敵といえる存在かもですねー。着眼点がいいです。

瀬尾辰也。
「ゆかてん」の人!三月精イラスト集にあっても、しっかりゆかてんネタで書かれている!もう一生ついていきます!「紫と天子」と、三妖精を絡ませるのはたしかに難しそう。そこで「怪盗もの」というネタを使うことによって、ゆかてんと三妖精の絡みを作り出すと同時に、「天子を攫う紫」という、ゆかてん的に美味しいネタをも生み出している!!うおおお、もう拍手したい。

ほた。
三月精本編の酒虫の話では、萃香と三妖精が直接絡む場面は無かっただけに、イラストでこうして絡んでくれるのは嬉しいですね。いい具合に本編から話を拾ってくれています。

TOKIAME。
「髪型が似ている」ということでたまにネタとして取り上げられたりするスターと輝夜が横に並んで座っている、その状況がなんともいいです。わざとでしょうか、ポーズも表情も同じようになっているから、輝夜とスターが「同キャラの色違い」のように見えてきます。


今回のコンプエースの付録は超満足な一冊でした!これは完全保存版もの!!

by tohotoho2 | 2011-03-18 01:18 | 東方関連書籍

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