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コミックマーケット81 「windart」様 『因果の境界 参』   

2012年 01月 08日

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『因果の境界 参』
コミックマーケット81



「風芸WindArTeam」

windart様のHPはこちら。


同人誌の感想は下↓に。











感想。


私は八雲紫とマエリベリー・ハーンは同一人物、という「紫=メリー説」が好きです。
この本はその「紫=メリー説」を取り扱っているということで、購入しました。年末ぐらいにとらのあなで予約していたのですが、なぜかこの本だけえらく遅れていて、今日やっと届きました。作者様は海外の方みたいだから、入荷でちょっと手間取っていたのかな?

『因果の境界 参』とあるとおり、この本は3巻目。続きものです。実は1巻目が出たときに1巻も買っていたのですが、わりと普通の内容……だったので、一年ほど前に売ってしまいました。
でも年末ぐらいにコミケ情報を漁っていてこの3巻目を知って、サンプル見たら良い感じだったので、買いました。というわけで今は3巻だけ持っていて、1巻は見たことある、2巻は見たことすらないという状況。

この3巻目で完結、全三部作です。とはいえ、この本だけ見てもそれほど問題ではない……かな。

前半部分はちょいグロい描写あり。このぐらいならまだまだ普通なぐらいかな。妖怪側に近づきたくはないのに、食欲には勝てず食人をしてしまうメリー。うおおお、辛いなぁ。はっきりくっきりした絵柄と相まって、このへんはかなり見応えあります。

メリーの心理が、時間経過とともにじっくり丁寧に描かれているので、ストーリーをとても把握しやすいです。蓮子にまた逢いたいがために力を追い求め、過去にさかのぼり、幻想郷にたどり着き、そこで心の安寧をみつける。メリーは境界の妖怪・八雲紫になる。そして運命の出会い。紫になったメリーは、かつての自分、「過去の自分」メリーと、幻想郷で会う。そこでかつての自分の、まっすぐだった頃の思いを知る。
うおおお……このへん感動。いいなぁ。

メリーは妖怪になって過去に行って幻想郷を作る。現在の時間軸で、かつての自分、メリーと出会う。円環構造というか、無限ループっぽくなっているんやね。単純にメリーが妖怪化して紫になった、というわけでなく、いい具合に設定が捻ってあって良いですね。

「劇終」の部分で終わっていたらちょっとすっきりしなかった。希望を感じさせるラストではあるのだけど。
「蓮子アフター」で、メリーはついに蓮子と再会。うおおおお、良かった!!やっぱりハッピーエンドが一番だよぅ。しかし、メリーの告白によると「ここにはずっと居られない」そうで。うわぁ、それも悲しい。でもこうして再会できただけでも幸せだよね。完全無欠ハッピーエンドというわけではなく、やはり幾分もの悲しさはある……けど、そんなほんのり悲しさも含めての、奇跡といっていいぐらいの劇的再会。そこには確かに、蓮子の、メリーの、お互いの「また会いたい」という心があった。これは良い、心に染み入ります。

海外の方であるせいか、台詞とか日本語にちょっと変な部分があります。気になるといえば気になる……けど、ここまで日本語ができていれば十分だと思います。むしろ、言葉も違う、他の国の作品の二次創作を作って本にしたい、という意欲、熱い思いが感じられて、よりこの作品を好きになることができます。

ストーリー、設定が私好みというのもあるし、絵柄がかなり私好みである、というのがかなり大きいかな。メリーも紫もフリル多用のヒラヒラした服着てくれていて、個人的にウハウハです。

在庫があるうちに1巻目買い直そうかな、2巻目手に入れてみようかな、ちょっと迷います。

紫=メリー同一人物ものとして、とても楽しめました!

by tohotoho2 | 2012-01-08 21:20 | 東方同人誌

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